「日高の花見と早春の襟裳」 - 旅行・グルメの会 報告 -
連休明けの5月6日(水)から11日(月)まで5泊6日の北海道旅行を楽しんだ。リーダーの慶田雅洋氏(昭30農)は駒場の旅行研究会以来、旅行企画・引率歴は60年に近い、旅のベテランであり、並みの旅行業者の遠く及ばないところである。今は、構想だけを出し、細部は旅行業者に任せているが、ベテランの勘は冴えており、連休明けの6日間は快晴で暖かい日々であった。関西東大会会員9名、夫人7名の16名、最高齢はS27年卒、推定平均年齢はおよそ75歳の元気者ばかりのツアーであった。
快晴の北海道・日高、襟裳、帯広を回る企画であり、だみ声でユーモアのあるバスガイド曰く、「通常の旅行ではこの旅程は一日で回るコースです」と驚いていた。このガイドは、自らを吉永小百合とそっくりだと称し、またバスの運転手のことを高倉健の生まれ変わり、といって紹介したが、ガイドは兎も角、運転手氏は足の長い美男子であった。
平均水深265m、最大365m で、日本第2の深さを誇る支笏湖では、湖底観察のできる遊覧船で自然保護の行き届いた湖を一周した。また、自然保護のため手漕ぎ、足こぎしか許可しないというウトナイ湖では、白鳥がすぐ近くまで寄ってきて、カメラの前で自慢げに大きく羽ばたいて見せてくれた。数日のうちにシベリアに飛び立つのであろう。
遠征の準備終わりし白鳥に
えぞ桜さき ウトナイ湖畔
北海道は、この時期、桜が満開で、この日程を決めたリーダー(幹事)の慧眼には感服した。静内は幅二十二間という広い並木道が7キロにわたって続いており、桜が満開であった。
どこまでも続く桜の
並木道 北の大地に映えて霞めり
三日目、5月8日には「うらかわ優駿ビレッジ」や「中央競馬会日高育成牧場」などを訪ねた。関西東大会のメンバーの奥さんの知人で、ここの牧場主であるMさんの牧場を訪ねることが出来た。ここのサラブレッドはダービーを制したことがあり、ダービー優勝馬にも会うことが出来た。馬主の奥さんは一人で名馬を求めて世界中を歩き、交渉をするというとのことだった。競馬のある日には府中の競馬場との間を日帰りで往復するという。牧場に行くとサラブレッドが数頭、我々の目の前で自慢げに走って見せてくれた。
今年こそダービー制す心意気
桜のトンネル 優駿の里
サラブレッドの子馬も生まれており、馬の親子が我々を物珍しげに眺めており、親しげにだんだん近づいてきた。
四日目には四囲海で囲まれた襟裳岬を訪ねた。視界のおよそ300度が海であり、「襟裳の春は何もない春です」という歌の文句が正しいことを確認することが出来た。
五日目、5月10日には忠類ナウマン像記念館、田中義剛・花畑牧場などを訪ねた。ナウマン象の化石は北海道のほか、長野県、千葉県、静岡県でも見つかっており、太古に巨大な象が日本列島にも生息していたということは、興味あることであった。
花畑牧場は、今、流行の「生キャラメル」の生まれたところで、生キャラメルを作っているところを窓越しに見学した。最近、この生キャラメルを求めて、東京で数100m の行列が出来た、と聞いた。
十勝に近い札内川園地の新緑はまだ緑も薄く、桜もやっと咲き出したところで、山の谷間には残雪が幾筋にもなって残っていた。
北の果てうすきもえぎの
山肌に 山桜さき谷に残雪
六日目に訪ねた土幌町農協・ジャガイモ照射センターでは、照射室の中に入り、妖しい青白い光を放っているコバルト60を水槽の上から観察した。
この後、バスは一路、帯広に向かい、だみ声の自称吉永小百合とも別れ、六日間の行程を終えて、帯広から列車で千歳に向かった。「一日の行程です」といっていたバスガイドにとっても、ダービーで優勝したサラブレッドを目の前にしたり、照射センターの青白い妖しい光を見るのは初めてだ、といっていた。
6日間は天候にも恵まれ、楽しく一緒に過ごした関西東大会のメンバー一行の間には、連帯感のようなものが生じており、これからも続いていくのであろう。(終)
S34 川村邦夫(昭34薬)

