11/15(土)H.C.D.参加報告

代表幹事 白井俊和(昭47農)

去る11月15日(土)の第7回ホームカミングディに井手会長、沖野事務局長とご一緒に参加しましたので、出席した催事につき報告します。
ここ数回晴天に恵まれることが無かったのですが、今回は比較的好天の時間が長く、木の葉が紅や黄に色付き、構内を散策するには快適でした。
Ⅰ.「世界の中の日本―日本の進路」中曽根元総理による基調講演
中曽根さんを目睹したのは、我が人生60年の間で初めてであり、正にTVでお見掛けする通りの矍鑠としたお姿、御年90歳(!)とは思えない元気さでした。
講演のテーマは2つであり、①国際問題と②国内問題でした。
① 米国発のサブプライムによる混乱が転機であり、世界中を巻き込んだ“百年に一回の大暴風雨が吹き荒れる”由々しき事態に発展しているが、米国、欧州各国、日本、中国、インド、ブラジルなど先進国と中進国の中でも被害に温度差が存在している。米国は従来の超大国としての威信を失い、方や欧州も国によっては安穏としておれない状況であるが、一方日本、中国、インド、ブラジルなどは相対的に余力があるように思われる。従い、今後は米国中心の一極主義的見方は通用せず、物事により多極化が進むことになる。
○ 日本の金融危機問題解決の道筋に学べば米国の回復は数年で出来るだろう。
○ 米国には1933年大統領になったルーズベルトによるニューディール政策によって世界恐慌を克服した経験がある。
○ 先の日本における金融問題も今回の米国における問題も、その要因は詰まるところ“資本主義に内在している”していると言える。資本主義は人々や企業の欲望過多により資金・資本の乱用に至ることが避け難く、健全な発展には(渋沢栄一などが遺した)冨に対する倫理性や宗教性を帯びた思想を導入することが求められる。
○ 環境・エネルギー問題では先進・中進・発展途上の各国間で意見が異なり、足並みが揃わなかったが、今回の金融危機は全ての国々をより深く巻き込んでおり、米国でのG20会議をリードし纏めるのが日本であるべきであり、IMFや世銀を通じて日本は世界を支援すべきである。
② 国内の喫緊の問題は総選挙であり、民主党が政権をとるかどうかは分からぬが、勝負は時代と情報の速い流れに対し如何に素早く反応するかの政治家の鋭敏性にかかっていると言える。自民党が勝っても捻れ現象は続き、他方民主党が勝っても政権運営には単独では無理であり、大同連立を余儀なくされるであろう。
Ⅱ.「世界の中の日本―日本の進路」フォーラム(パネリスト:田中明彦、伊藤元重、寺島実郎、ロバート・A・フェルドマンの各氏、今後それぞれTA/I/TE/Rと称す)
TE:
○ 今、パラダイム転換が起こっている
○ 世界の歴史を顧みると、西側が東側に勝ってここまで来たが、1兆ドルの戦費を費消し、更に1兆ドルの資本注入が必要とされ、米国は疲弊の極に達しており、そして産業資本の中核であったGMが今やトヨタの軍門に下らんとしており、米国の産業主義、新自由主義は敗北したと言える。
○ 日本が今まで追随してきた超大国である米国が“極”となりえず、多極化または無極化が起きており、今後日本は米国からいくらか距離を置き、進むべき道を自ら構築せねばならない。
R:
○ 今、世界はご存じの通り、パニックの状態にあり、また期待されたG20も纏まりを欠いている。
○ 日本が金融危機を乗り越えた原因として“厳格な資産査定”、“資本の注入“、”国民の合意“などの要素が揃っていたと考えられるが、米国には残念ながらこれらは揃っていない。
I:
○ 100年に一度の金融危機であり、経済の構造変化が起きているのが背景にある。つまり、日本、米国、ドイツなどの先進国がいわば高齢化し、金を使わぬ、言い換えれば需要がシュリンクしている状況である。
○ 米国が一方的に非難の矢を浴びている状態だが、他方米国は世界の購買者として日本、欧州、中国などに貢献してきており、そのお蔭でこれらの国々は
膨大な貿易黒字を累積してきたのである。
TA:
○ 1920年代の金融危機(大恐慌)を繰り返してはいけない。これの解決策であったニューディール政策に学べば今回の危機は乗り越えることが出来る。
TE:
○ 今年1-8月における日本の貿易総額シェアーは対米14%に対し対アジア50%となっており、モノの流れの傾向が激変しているが、人の流れも同様の変化を来している。
○ 今また世界は過剰流動性を作ろうとしており、その成否はいつに未来に向けて新たなプロジェクトを創ることが出来るかにかかっている。因みに、私は現在たまたま宇宙・海洋開発に携わっているが、海洋国である我が国は資源探査・開発能力の向上により、資源国となり得る可能性を秘めている。
R:
○ オバマは今後どうすべきか。オバマとマケインのエッセイを比較すると面白い。
○ 今後世界は多極化、無極化の方向に進むだろうが、分野によって極が構築されていけばよい。日本は環境関連での技術はNO.1であり、その分野で日本が極となるべき。他にも日本が誇るべきものあり、例えばアニメとか。
I:
○ 死亡する老人は絶望的なほど多額のお金を遺している。これは使い道がないからであり、需要の掘り起こしが必要。
○ 1500兆円の75%を60歳以上の老人が握っている。
○ 10兆円の消費税の使途に民間の知恵を上手く導入すれば、景気をよくすることが出来る。
TA:
○ 日本は自らの保有する様々なリソーシズを世界で生かし切れていない。例えば、世界平和維持のために日本が提供している人材は30人に過ぎない。
TE:
○ ITとFTが結婚した結果サブプライムローンのシステムとその悪しき結末が生まれた。
○ 金融工学は金を貸せない、信用度の低い人達に如何にして貸すかの思案・工夫の末に誕生した技術である、という説があるが、これは正に当を得ており、“座布団1枚”に価する。
Ⅲ.歓迎式典
3人のご挨拶、スピーチあり。
小宮山総長:MBA講座開講の要望が強く、EMP(Executive Management Program)を開講した。定員28名、金・土曜日の授業、半年間6百万円の授業料である。知恵/スキル各7/3の割合となっており、首相・社長・学長を養成する意気込みでやっている。
長赤門学友会会長:明治10年以来25万人の卒業生が出ており、その内20万人が元気で生きておられるはずだが、連絡先が捕捉出来ているのはその半分に過ぎず、これをふやすべく努力している。そして、産学連携の拡大と深耕にも努めている。
平尾副学長:2020年までに2,000億円を基金として集めたい。現在学友会傘下計110の同窓会が活動している。
Ⅳ.第2食堂での同窓会連合会飲み会
沖野事務局長と共に参加、東京銀杏会、千葉銀杏会の幹部の方々と懇談することが出来ました。そこで出てきたのが同窓会連合会として何か魅力的なイヴェントを開催しようではないかとの提案でした。


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