第3回 東京大学同窓会連合会全国大会 参加報告
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東京大学同窓会連合会の設立15周年記念となる今年の全国大会(第3回)は、東京大学第11回ホームカミングデイ前日の10月19日(金)夕方から、赤門の南隣に出来上がった伊藤国際学術研究センター(※)で、下記の通り開催されましたので報告します。
※伊藤国際学術研究センターは、赤門の傍にあった懐かしき学士会分館跡に、伊藤雅俊氏(株式会社セブン&アイ・ホールディングス名誉会長)と伊藤伸子氏(同夫人)のお二人のご寄附により、東京大学が今年2012年の4月に竣工した新しい立派な建物です。
地下2階には500名収容の素晴らしい伊藤謝恩ホールがあり、1階には椿山荘が運営するカフェやレストランも入っています。本郷に行かれる機会があれば、是非一度お立ち寄りになられると良いと思います。
参考URL;http://www.u-tokyo.ac.jp/ext01/iirc/about.html
日 時: 2012年10月19日(金) 17:00~20:30
場 所: 全国大会;東京大学伊藤国際学術研究センター地下2階 伊藤謝恩ホール
懇親会 ;東京大学伊藤国際学術研究センター地下2階 多目的スペース
参加者: 地域同窓会26団体73名(関西東大会としては今回5名が参加)
【概要】
今回の全国大会では、北海道から鹿児島まで、設立準備中の島根東大会や連合会未加入の広島赤門クラブ、滋賀銀杏会を含め26の同窓会の73名、大学側から濱田総長、江川理事など8名の方々、総計では81名が一堂に会しました。我々の関西東大会からは、北会長、辰野副会長に加えて、日笠代表幹事、中谷幹事、久武幹事の5名が出席しました。
【全国大会】
連合会の長崎事務局長の司会で岡崎一夫代表幹事が開会を宣言し、今年新たに就任された有馬朗人会長のご挨拶があり、次に参加者全員の名前が呼ばれ、ひとりずつ立ち上がって紹介されました。更に新規設立、設立準備中、連合会未加入等の広島、島根、鳥取、滋賀、石川、長野松本の各同窓会代表は舞台壇上に上がり、それぞれ現状報告をされました。
引き続き、江川雅子東京大学理事から「グローバル人材育成と東京大学の国際化」というテーマで約40分講演がありました。
この中で、グローバル時代に求められるものとして、①論理的思考、②異文化力(文化の違いを意識しないで、どこへ行ってもリラックスしていられる力)、③強い個人(自分で考える力を身につけた人、What do you think? に答えられる人)、④コミュニケーション能力(Broken Englishで構わないから、相手と繋がる力)、⑤幅広い教養(英語力よりも話の中身のある人)、⑤Book Smart(受験勉強でのテストの点数が高い人)ではなく、Street Smart(ボランティアなど幅広い社会経験をして、社会でうまくやっていく力や、対人能力、判断力、柔軟性のある人)の6つを挙げられました。
そして、東京大学の国際化の現状(これが遅れているために、世界の大学ランキングでは苦戦をしていること)や、関心の高い秋入学などのテーマについてご説明いただきました。
更に、東大と卒業生の間が「Win-Winの関係」になるようにしたいということで、卒業生への期待として、「FOREST2015」行動シナリオの実行に力を貸して欲しい、具体的には、①地方、理系、女子学生を増やすことへの協力支援、②学生交流を推進するための奨学金、③インターンシップ、ボランティアなどの体験活動の支援、④留学生の支援、⑤留学生の勧誘、⑥幅の広い募金活動(喫緊の課題は本郷の総合図書館で、現図書館前広場の地下に日本最大規模の自動化書庫と学生の自主的な研究や知識の交換を支援する全学スペースを建設し、災害などの非常時には一時的な避難場所として活用することを計画。)というお話がありました。
最後に、参加者全員が収まっての記念写真の撮影がありました。
【懇親会】
大会に続いて伊藤謝恩ホール隣接の多目的スペースで懇親会となりました。濱田純一総長もお越しになり、椿山荘の提供する食事を取りながら立食形式で、同窓会同士の情報交換のまたとない機会になりました。
【10月20日(土)ホームカミングデイ 特別フォーラム;安田講堂…大学主催】
翌日は、安田講堂で行なわれた第11回東京大学ホームカミングデイの特別フォーラムに、多くの地域同窓会の役員方と一緒に臨みました。テーマは、「グローバル化する世界で学ぶ、働く、生きる」でした。
開式の辞のあと、濱田純一総長がご挨拶に立たれ、昨年来大変話題になっている秋入学への思い、「タフな東大生」を育てるための「FOREST2015」行動シナリオの実行の必要性、卒業生ネットワークの強化等について、熱く語られました。続いて赤門学友会を代表して、大塚陸毅副会長(JR東日本相談役)が、東大の在学生、教職員、同窓生を含むグレイターコミュニティとしての東京大学の組織である赤門学友会の登録団体が200を超えたこと、TFT個人登録・メルマガ配信の増強など、活動成果を踏まえながらご挨拶されました。
その後、特別フォーラムとなりました。10月7日に行なった関西東大会創立25周年記念総会での講演が大好評を博した東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構教授の村山 斉先生と、テレビのクイズ番組やコメンテーターで出演している文学者のロバート・キャンベル教授が登壇され、江川雅子理事をモデレーターとして、「グローバル化した世界」の視点からパネルトークを行ないました。
ダークマター理論でアメリカを中心に活躍中の宇宙科学者で、今もUCバークレーの教授を兼務し、ご家族もアメリカにおられるという日本人の村山先生と、UCバークレー卒業で江戸中期以降の日本文学や芸術、思想と幅広い分野を専攻し、日本のテレビのクイズ番組やコメンテーターとして出演するアメリカ人のロバート・キャンベル教授という異色の組み合わせ、まさにグローバルを体現しながら活躍されているおふたりが、言葉の壁で悩み、カルチャーショックや孤独感に襲われた経験も含めて、会場を沸かせながらユーモアたっぷりに語り合う大変楽しい時間でした。
「アメリカでは生徒の成績ではなく、先生の評価・成績表が張り出される」ということや、「1分以内でこいつの話は面白くないと思われたら切り捨てられる」エレベータピッチの話、「一方的にしゃべる講義のような話は、何度も何度もかなり練習する」、「食事をする時の英会話の話題が急に飛ぶ大変さ」、「ポイントにどうジョークを入れていくか」など、村山先生のお話に、驚いたり、頷いたり、感心したりして、思わず引き込まれていました。
また、アメリカの銀行のキャッシュカードが日本の銀行では使えず、コンビニでは使えるという話や、外国人教員・留学生が家を借りるのに日本では苦労がある(貸したがらない大家が多い)という指摘など、国際化における身近な問題点などにも気づかされました。
「困った経験を多くすることで、次のコミュニケーションのとり方に気づく」という村山先生の言葉や、「外国で、他者の中に自分を置いて外のルールを経験し、戸惑ったり、躓いたり、揉まれることが必要」というキャンベル教授の言葉を、同じ教育現場で仕事する者として、こどもたちに伝えてあげたいと思いました。
【その他】
その後は、参加者がそれぞれにホームカミングデイイベントに参加することになりました。私は、卒業した経済学部の行事である東京大学経友会総会と、引続き行なわれた「21世紀前半の世界はどこに向かうのか」と題した、石見徹教授の講演会を聴講しました。
ほかにも、「さつき会」の講演会(テレビでお馴染みの住田裕子弁護士の「すてきな人生の選び方~行列相談の窓口から」)など、各種の魅力的なイベントが行なわれていました。
夕方には、ホームカミングデイに定着して来た『卒業30周年学年会』や、『卒業20周年学年会』、『卒業40周年学年会』、東大が会場を提供してのクラブやクラスの同窓会など、卒業生による卒業生のための催しも行なわれ、好天の空の下、ホームカミングデイ自体が年々工夫を凝らされて活況になっている印象を持ちました。
尚、来年のホームカミングデイは10月19日(土)に開催の予定だそうです。
関西東大会会員の皆様も、一度ご参加されることをお薦めします。




