大阪京大クラブ9月例会参加報告
代表幹事 白井 俊和(昭47農)
掲題例会が下記要領にて催され、菊池代表幹事・沖野事務局長・藤田会員委員会委員長と共に参加しました。
記
1. 場所:中央電気倶楽部
2. 日時:9月10日 17:30~20:00
3. 講演会:
講師;荒井 修亮(あらい のぶあき)京都大学大学院准教授
演題:ジュゴン、ウミガメ、オオナマズを追いかける
―希少水圏生物の保護と共存―
◎講演会内容:
荒井先生はバイオ・ロギング(動物に装着した小型記録計と発信機を使って、見えない水中の行動を把握する技術)の手法により、掲題動物などの行動についての研究をしておられます。この研究の発端となったのは、エビのトロール漁法により、希少生物であるウミガメが漁網に捕われるという事態に至り、米国などでそのような漁法で獲られた水産物については輸入禁止の措置が取られるようになったからでした。
漁という経済的必須活動と希少生物保護を両立させることが求められ、そのための研究に従事することになった訳です。
タイランドを中心に研究が行われ、ウミガメ・ジュゴン・オオナマズの生態がバイオ・ロギングにより明らかにされて来ました。
① ウミガメ;4,5年に1回タイに戻って来て産卵するのですが、稚ガメ(カメの赤ちゃん)は驚くほど遠隔の地にまで回遊して行きます。行き先はビルマ、マレーシア、インドネシア、インド、フィリッピン等で、これらの国々の協力が研究のためには必要です。
② ジュゴン;寿命30年程度のジュゴンは日本国内の沖縄でも生息していますが、沖縄本島近くで10数頭しかおらず、沢山棲息するタイで研究が実施されました。小鳥のような鳴き声を発しながら仲間と連絡を取っているジュゴンはアオウミガメと同じ海草を食べており、居住地域が似ています。ジュゴンと人が共生する為には、人間の行動がジュゴンを傷付けないようにすることが必要になり、人間側がジュゴンの音声を機械で感知したり、音を発することにより、漁網に掛からぬようにし共生の実現が可能になります。
③ メコン・オオナマズ;絶滅危惧種とはいえ、タイではキログラム当たり90バーツ(1バーツ=3円)で取引される重要で高価な水産資源でもある。感知機を飲み込ませて胃に送り込んだり、ヒレに装着したり、手術で腹腔に埋め込んだりして、その生態が明らかになってきた。熱帯地方では年間を通じて季節(温度)変動が少ないため水の入れ替わり・攪拌が無く、水深7メートル以上の場所には酸素が存在しないため、ナマズは水面と水深7メートルの間のみを生活圏としていることが判明しました。
以上

