東京大学同窓会連合会第6回全国大会の報告

以下連合会長崎事務局長からいただいたご報告です。(一部修正・追記致しております。)
日 時: 2015年 10 月 16日(金) 16:00~20:00 
場 所: 千代田区神田錦町 学士会館 320 号室(華麗なる一族最終話のロケ現場) 
参加者: 73 名 (関西東大会からは北会長・夏住副会長・河野代表幹事・中谷幹事が参加)
○地域同窓会等会員:24団体54名 ○連合会本部:6名
○来賓:講師(小林哲也氏)、大学(五神総長・大和理事・副学長以下)
赤門市長会、学士会、東京六大学(法政・早稲田・明治)代表13名 
[概要]
1.    講演会 16:00~17:30: 
岡崎代表幹事の開会挨拶の後、朝日新聞出版「大学ラ ンキング」編集者の小林哲夫氏に
「東大ランキングと東大合格高校最近の地域別動向」との表題にてご講演いただきました。
(1)同氏は、資料として配布された「東大合格高校盛衰史」(2009年光文社)やその後の最新
データを参考に、1955年から2015年まで10年毎の東大合格順位の変動を、その間に
起きた学区制導入・廃止、受験特化の私立高校、中高一貫高校などの増加、地方高校の
東大進学願望の衰退等の背景と共に説明されました。また、新幹線開業(東京と地方との
時間が短縮)、鉄道網整備(開成高校前の西日暮里駅などの新駅、神奈川・埼玉路線の
相互乗入れの例など)など交通の進化が進学校変動に影響あるのではとの興味ある見解
を示されました。
 (2)ご専門の大学ランキングにつき、世界ランキングで東大が今年は順位を大幅に落とした
ことは、東大自体の変化でなく、評価会社(研究情報ソース)の変更で評価方法・基準が
(非英語圏に不利に)変わったことであるとの説明をされました。
 (3)質疑では、「かつては、一人でも地方の高校から東大に入ったのだが最近は出てこない」 
とか、「最優秀な高校生が集まる理三からノーベル賞が出ないのはなぜか」とか、「学部
と院の入学者数がほぼ同じ規模になっている。高校のみならず、他大学→院ルートで
東大入学データも着目すべきでは」等の意見が出ました。 
2. 記念写真撮影 17:30~18:00: 

(クリックで拡大します)
3. 懇親会 18:10~20:00: 
(1)有馬朗人会長は、「あと20年は頑張る予定」と元気に挨拶され、拍手が沸きました。
(会長は現在85歳、20年後の105歳宣言も確信ありと感じました。)メインの挨拶では、
話題となった大学ランキングで東大が大幅に順番を下げたことに関し、評価基準の変動も
あるが、客観的に評価できる論文提出・引用数について米国に次ぐ世界2位から中国に
抜かれ、今や4位をドイツ・仏と争っている状況であること、一方、国の教育費予算は、GDPの
0.5%と 20年間、世界で最下位と不名誉な地位に甘んじていること、研究費削減で若手が
やる気をなくしていることなどを挙げて、梶田教授のノーベル物理学賞受賞に浮かれている
場合でないと警鐘を鳴らされました。 
(2)来賓の皆様を卓のままでご紹介した後、以下の皆さまに一言ご挨拶頂きました。 
○東京大学(五神真総長):ご挨拶原稿(実際のスピーチはアレンジを加えており、原稿とは
一致しない部分があり)を全文末尾に掲載しました。
○東京大学(大和裕幸理事・副学長):財務・渉外などご担当の紹介、及びインターンシップ、
ワールドカフェなど卒業生・同窓会との連携強化を強調されました。 
○赤門市長会(泉房穂事務局長・明石市長):東大出身市長数が45人で日大を抜いて2位に
なった。一位の早稲田(93人)に追いつくのは、まだまだとのこと。  
○学士会(渡辺幸重事務局長):学士会の使命は七大学の支援にあり(全国大会に学士会より
8万円の補助を頂きました)。 
○法政大学(加藤茂東京法政校友会会長~阿部前会長に交流の機会を頂いたご縁で指名):
東大においても東京六大学交流を一層進めて欲しいとのエールをいただきました。   
(3)来賓挨拶の後、篠澤恭助東京銀杏会会長の音頭で、日本酒(栃木銀杏会河野遵社長の惣誉酒造の銘酒「純米大吟醸五百万」による乾杯の後、懇親に移りました。
本年は、久しぶりの出演、花てまり(後藤直子・幹子姉妹、芸大出身)による「ただひとつ」などの琴とフルート演奏を楽しみました。 
(4)初めて、久々の方などにご挨拶頂きました。
○神奈川銀杏会(10月に役員交代した土井顧問就任・大久保新会長)  
○栃木銀杏会(9月に就任した須賀新会長)  
○徳島東大会(20周年総会を終えた桐野会長、大和理事・副学長を迎えての高校生ワールド
カフェの模様、徳島の宣伝~阿波踊り、人形浄瑠璃、お遍路など) 
○東京大学徳島県人会(仁尾事務局長、明治16年にオリジンを持ち、1922年・大正11年に
徳島帝大会として発足)  
○東海銀杏会(浅野副会長)  
○岡山東大会(額田副会長、医師)  
○山口東大会(島津副会長、元周南市長)  
○山口東大会在京の会(現役学生の茂山氏、付添?の永沢裕美子在京幹事)  
○福岡銀杏会(本年幹事のJR九州の木下氏、応援部OBとしてエールに参加) 
(5)19:50  小林石川赤門会在京幹事及び木下貴友福岡銀杏会幹事指揮による「ただひとつ」2番まで斉唱、エールは法政・早稲田・明治も行いました。
20:00 中締は昨年と同じ北関西東大会会長による関東一本締め。     (文責:長崎)
(五神東大総長のご挨拶)
東京大学総長の五神です。この4月から総長に就任いたしました。本日は「東京大学同窓会連合会第6回全国大会」に招きくださりありがとうございます。また、ご講演してくださった小林さま、ご来賓のみなさま、本日はお忙しい中、本大会にご参加くださり、誠にありがとうございます。そして、東京大学同窓会連合会長の有馬先生をはじめ、全国各地からお集まりいただいた同窓会のみなさま、日頃より東京大学の活動をお支えくださり御礼 申し上げます。  
ご存じの様に、先日、東京大学宇宙線研究所の所長の梶田隆章教授が2015年ノーベル物理学賞を受賞するという大変嬉しいニュースがありました。実は、当日は安田講堂で秋の入学式があり、研究所長や研究科長は本郷に集結しておりました。まさに受賞のニュースが入った時、梶田教授と同じ建物におり、すぐにお会いして記者会見の打ち合わせをいたしました。大変貴重な体験でした。 梶田教授の発見は、20世紀に完成したと考えられてきた現代物理学の骨格である、素粒子物理の標準理論を問い直す実験事実をつきつけるという、大変画期的なものでした。このプロジェクトは1970年代に小柴昌俊特別栄誉教授が始めた日本独自の研究で、戸塚洋二教授を含む、師弟三代のリーダーがバトンをつなぎながら行われてきたものです。 そして、これは、独創的で壮大なアイディアの元で、大型実験施設(カミオカンデ、スーパーカミオカンデ)が実現できたことによって可能となった研究です。私が重要と考えていることとして、この背景に、日本がこの間、着実な経済成長によって豊かになり、そして平和が維持されてきたことがあります。この成果がこのたび世界の学術界からの賞賛を得て、そして日本社会が活気づいたことを非常に喜ばしく思っています。    
さて、私は、この4月から発足した新執行部体制において「知の協創の世界拠点」を東京大学に創設することを中心目標の一つとして掲げることに致しました。東京大学は創立138年ですが、この間、科学技術の飛躍的な進歩を背景として、人類の活動範囲は桁違いに拡大し、社会は姿を変え、そして、人類はかつてない大きな力を得ることとなりました。  
その一方で地球規模の課題がより顕在化しています。また、最近世界で起こっている様々な事件を見ますと、世界はより不安定な方向に向かっているのではないかと感じます。資本主義や民主主義といった、現代社会を支える基本的な仕組みにも限界が見えてきています。我々人類は、自ら生みだした科学技術を社会に真に役立てるために、科学技術をきちんと制御する知恵を十分備えることができていないのです。これを克服するために、人々が国境を越え、文系・理系といった枠を超え、多様な知恵を出し合い、それを組み合わせながら、連携協力して行動し、解決の道筋を つけて行くことが強く求められています。  
特に、これまでアジアに位置し、高度な科学技術や学術を牽引力として世界をリードする地位を築いてきた日本には、その中核を担う責務があります。そして大学がその中心となり、新しい社会システムを提示していくべきであると考えています。そのような思いを込めて「知の協創の世界拠点」という目標を掲げました。  
共に創る作業の仲間として、全国の卒業生のみなさまは非常に重要です。是非、連携の輪を広げていきたいと思います。近日、今後の具体的方針をまとめた「東大ビジョン2020」を公表させていただく予定ですので、是非ご覧いただき、忌憚のないご意見やご支援を賜れればと思います。  みなさまのこれからのご健勝、ますますのご活躍をお祈りし、私のご挨拶とさせて頂きます。                
 


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