2025年度東京大学体験活動プログラム・首長企画のご報告
幹事 東健二郎(平14法卒)
東京大学体験活動プログラムは、東京大学の学部学生が今までの生活と異なる文化・価値観に触れる大学公式プログラムで、2012年度より実施されています。
(参考)https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/students/special-activities/h19.html
関西東大会では、2022年度より大学活動への協力及び学生支援・交流の機会とするべく協賛し、2023年度からは夏の講演会・懇親会に学生を招待して関西東大会のみなさまと直接交流する機会を設けてきました。
1 プログラムの概要
今年度は、8月31日から9月4日までの5日間、滋賀県⽇野町 堀江和博町⻑の「鞄持ち」を通じて地⽅政治・⾏政の最前線を学ぶプログラムを実施しました。同町での活動は3年目を迎え、これまでの学生からの意見も踏まえてプログラムを改良しました。
2 主な活動内容と改良点
本年度は「交流促進」と「活動の深化」に重点を置きました。
- 交流の促進:初日(移動日)を「夏の講演会・懇親会」日程と連動させることで、参加学生全員が会員の皆様と親睦を深めることができました。
- 実務体験の深化:日程を5日間に凝縮しつつ、議会傍聴や幹部会議や町長協議への同席など、政治の現場を肌で感じる機会を増やしました。
- 実践的な貢献:アメリカ・ミシガン州知事(滋賀県姉妹州)の日野町訪問を控え、歓迎行事に提供される伝統料理メニューの英訳を担当するなど、即戦力として役場業務を支援しました。
- 地域文化の体験: 町民のお宅での宿泊や公民館での子どもたちとの交流を通じ、多角的に「地方の暮らし」を体験しました。

3 活動報告会とその後
最終日には堀江町長や役場関係者に加え、関西東大会より河野代表幹事にもオンラインでご出席いただき、活動報告会を開催しました。 学生からは、町から提示された4つの課題(都市公園の活用・公共交通・児童教育・観光)に加え、役場でも関心が高まっている「生成AIの活用アイデア」についても提言をいただきました。
過去の提案が実際に町政で実現された事例もあり、今回も学生それぞれの専攻や経験をいかしつつ日野町の特色を踏まえた具体的かつ示唆に富む提案内容でした。役場においてこれらの提案の具現化に向けて検討しています。こうした東大生が毎年継続的に活動をすることが日野町役場の職員や地域の方々にも刺激となっていることも大きな成果だと思います。

さらに、本プログラムを通じた「縁」が、実施期間終了後も続いていることも挙げるべきでしょう。
今回の参加者の一人である山岡さんが、2025年12月21日に執行された静岡県富士市議会議員補欠選挙において、34,874票を獲得し見事トップ当選を果たされ、全国最年少の市議会議員となられました。
https://go2senkyo.com/seijika/197241/posts/1253058
選挙にあたっては、堀江町長や、活動期間中に宿泊先として学生を受け入れ、公私ともに熱心に関わっていただいた野矢貴之日野町議会副議長も応援に駆けつけていました。一時の「体験」で終わるのではなく、首長や地域リーダーとの交流が学生の志を育んでいるとすれば、非常に素晴らしいことだと感じています。
参加学生からひとこと(氏名五十音順)
• 石戸 菜々恵さん(文科二類 2年)
東京で生まれ育った私にとって、まずは体験のすべてが新鮮でした。自宅に泊めてくださった野矢さんご家族など様々な人との暖かな交流、行政の現場を間近でみれたことなど、間違いなく自身の今後のキャリア観に大きな影響を与える体験だったと思います。貴重なご縁に感謝し、今後の勉強、キャリアに活かしていきたいです。
• 内谷 太亮さん(工学部社会基盤学科 4年)
日野町での4日間は、国家公務員として地方創生に携わりたいと考えている私にとって非常に貴重で濃密な時間でした。五役会や事務事業評価などから地方行財政のリアルを垣間見たほか、地方自治体における議会と行政の関係にも触れることで、地域のために最前線で奮闘する地方自治体の姿を具体的に思い描くことができました。来年度から国家公務員として働くにあたり、このプログラムで感じたこと、そこでいただいたご縁を忘れずに職務に邁進していきたいと思います。
• 川上 翔大さん(理学部生物学科 3年)
このプログラムでは、日野町の行政を体験したり、民泊をさせていただいたりと非常に貴重な経験をすることができました。私は地方振興に着目してこのプログラムを過ごしたのですが、行政の現場を実際に見ることで振興の鍵や難しさを実感した5日間でした。ここでの経験は今後の進路選択の上でとても参考になるものでした。関西東大会の皆様をはじめとして、関わっていただいた全ての方々に感謝申し上げます。
• 山岡 祐貴さん(工学系研究科都市工学専修 修士2年)
本プログラムでは、普段見聞きすることが難しい事務事業の見直し会議・五役会などにも触れる経験をいただきました。町長および行政組織に、短期間でありながらこれだけ近く触れることができる機会は本当に貴重だと感じています。私も静岡県富士市でこれから市議としてのキャリアが始まりますが、日野町での学び・ご縁を生かして、ローカルから社会をアップデートしていきたいです。
以上、ご報告となります。
この場をお借りしまして改めて関係各位に厚く御礼申し上げます。企画をブラッシュアップしたり、大学活動への協力及び学生支援・交流の場をさらに検討したりしてまいりたいと思いますので、引き続きご協力よろしくお願いいたします。

