関西東大会6月例会報告(中世軍記物講座)
S53経済卒 河野 裕亮
6月10日(水)中央電気倶楽部にて、山内潤三先生をお招きして「中世軍記物講座」が開催されました。
井手会長をはじめ、参加者は30名以上。最初に 山内先生のDVD「平家物語」全二巻のうち、第一巻冒頭(映像とも)と武田 圭史 幹事作曲の「平家物語序章」が流れる中、終始和やかに会食と懇談が進みました。
そしていよいよ山内先生の講演が始まりました。演題は「平家物語の世界(その1)」です。先生著作「平松家本平家物語の研究」だけでなく、京都大学蔵書の「平松家旧蔵本平家物語」東大国語研究室蔵書の「高野本平家物語」、また、参考として「方丈記」「玉葉」「徒然草」などの配布資料をご用意されるというきめ細やかな配慮をされて、歴史的事実と軍記物語との関連性について時には詳しく丁寧に、また、時には面白おかしくお話され、とても楽しく拝聴することが出来ました。
治承4年6月の福原遷都から、11月の平安京への遷都 12月の奈良炎上、翌年正月の新院(高倉天皇)崩御、閏2月の平清盛死去という半年の間の目まぐるしい出来事。勿論その間には東国では源頼朝の挙兵や富士川の合戦もありました。この激動の政治状況の中、平家の動き、後白河法皇の動き、貴族達の動きがどうであったか、それが平家物語にどのように書かれているか。
事実はどうだったのか。先生のお話についついひきこまれ、自分がその当時の都の住人であったら、きっと悲観的になって末法思想を信じていただろうと想像してしまいました。
最後に平清盛は高熱を発して死去したという平家物語の記述は事実で、他の資料にも記述されていること。このことは後世流布されており、江戸時代の川柳でも「清盛の医者は裸で脈をとり」と詠われたというお話で締めくくられ、笑いのうちにあっという間の90分が終了しました。
「平家物語の世界(その2)」の開催が待ち望まれるお話でした。山内先生はじめ担当幹事の皆様方に感謝いたします。ありがとうございました。

山内潤三講師

講義風景

