2023 年度東京大学体験活動プログラム・首長企画および京都企画のご報告

東京大学体験活動プログラムは、東京大学の学部学生が今までの生活と異なる文化・価値観に触れる大学公式プログラムで、2012 年度より実施されています。
(参考)https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/students/special-activities/h19.html
関西東大会では、2022 年より大学活動への協力及び学生支援・交流の機会とするべく協賛しており、今年度は以下の2点のアップデートをいたしました。
1点目は、2018 年度よりお世話になっている京都府与謝野町における観光企画に加えて、「首長の鞄持ち」をテーマに、地方行政の現場をつぶさに見る企画として、滋賀県日野町での活動を新たに募集し、両企画で5名の学生に参加いただきました。
2点目として、8 月 20 日に開催されました夏の講演会・懇親会に学生をご招待し、関西東大会のみなさまとの交流の機会をもたせていただきました。両企画より学生1人ずつが参加され、活動に望む決意表明をいただくとともに、みなさまから激励や懇談の機会を持つことができました。

(写真)学生からの決意表明と鈴木会長との記念撮影
次に、今年度実施しました体験活動についてご報告します。
<京都企画>
8 月 26 日から 31 日までの 6 日間、京都府与謝野町をフィールドにローカル鉄道駅前の活性化をテーマにした観光企画を考える活動を行いました。その際、与謝野町で学生起業をした株式会社ローカルフラッグ(代表取締役:濱田祐太さん、https://www.local-flag.com/)および与謝野町役場にお世話になり、山添藤真・与謝野町長への表敬訪問をはじめ期間中開催された地域イベントへの参加や、織物業をはじめ観光や農業など地域を担うキーパーソンとの意見交換、農作業体験などを行いました。
最終日の 8 月 31 日には成果発表会を開催し、期間中にお世話になった与謝野町のみなさま、関西東大会から河野代表幹事にもオンラインで参加いただきました。
学生 3 人から 2 つの提案をいただきました。1 つ目は、周年記念イベント開催についての提案では、イベントの短期・中長期の波及効果から丁寧に考えるものになっていました。地方鉄道が地域と結びついていることを捉え直し今後の 100 年を考える契機とするとともに、地域密着型のイベントと観光客増加のために多くの具体的な企画を提案いただきました。2 つ目は、ちりめん街道や田園風景といった与謝野町の地域の魅力と今回お世話になったローカルフラッグ社が手掛けるクラフトビールを核にした食を体験型観光ツアーとして売り出すというものであり、地域の暮らしや文化を尊重し維持するための観点が盛り込まれていました。

(写真)与謝野駅周辺(左上)、天橋立でのイベント(右上)、発表会(下)
参加学生からひとこと(氏名五十音順)
秋山悠太さん(文科二類・1年)
ご支援くださった皆様方に心より感謝申し上げます。
白川裕都さん(文科二類・1年)
この度は普段の生活で経験できない、
萩原美優さん(理科二類・1年)
このプログラムへの参加を通して、
<首長企画>
8 月 20 日から 29 日までの 10 日間、堀江和博・日野町長の「鞄持ち」として、町長との懇談を皮切りに多くの町長日程に同行するとともに、学生の関心事項に合わせて教育・観光・農林・交通・建設など役場各部署職員との意見交換や新規採用職員とのランチ会など役場インターン生として様々な活動を行いました。また、自治会との懇談会や消防団の訓練、地域による小学校グラウンド清掃活動や納涼祭への参加や、地域の方のご自宅に体験宿泊をさせていただくなど幅広く交流を行いました。
最終日の 8 月 29 日に成果発表会を開催し、堀江町長、副町長、教育長をはじめ役場関係者に参加いただくとともに、オンラインにてお世話になった地域の方や河野代表幹事にも参加いただきました。
日野町は人口 2 万人ほどの小さな町であり、こうした小規模自治体を運営するための積極的な住民参加の重要性や「田舎っぽさ」と「機会損失」をトレードオフとしない姿勢など大切なキーワードをいただいたほか、地盤工学・公共政策という学生の専攻分野に応じた専門的な知見は役場にとって大変重要な示唆があったと思います。

(写真)日野町の風景(左上)、町議会議員宅で役場職員さんとともに地元の食材を囲んで歓談(右上)、発表会(下)
参加学生からひとこと(氏名五十音順)
佐藤彬さん(工学系研究科社会基盤学専攻・修士 1 年)
この度は、町長秘書業務体験という大変貴重な機会を与えていただきありがとうございました。学内の授業などの活動では、広い視野で物事を俯瞰してみる重要性、必要性が説明されてきました。
自分は社会基盤学科に所属しているため、都市計画や災害対応などもありましたが、いつのまにか「広い視野」という言葉を誤読し、国の施策はどうだったのだろうとか、高い立場に囚われ、個々人にまで思考がいたっていなかったように思います。本プログラムに参加することによって、実際に生活している人、行政を執政している人がいるからこそ大きな視点があることに気づかされました。この経験を無駄にすることないようこれからの学生生活および人生を過ごしていきたいと思います。
平井伶磨さん(公共政策大学院・修士 1 年)
この度は、普段の学生生活では決して体験できない体験をする機会を設けていただき、また、関西東大会の皆様にはご支援いただきましてありがとうございました。8 月の夏の講演会・懇親会においてもお話しさせていただいたのですが、私は中央官庁での行政官になることを志望しています。この体験活動プログラムでは、政治と行政、そして地方における政策・意思決定の実像をバランスよく知ることができました。これは約 1 週間を通して地方の現場に滞在し、9 時 5 時のインターンではわからない、人々との素の交流があってこそ得られた成果であったと思います。この活動の成果はすでに表れていると感じています。例えば官庁の説明会や、地方交通政策の講義では、この活動で得ることができた真の地方の目線から、分析し、議論をすることで、より深い学びを得ることができました。今後もこの貴重な機会で得たものを最大限に生かして、残りの学生生活と今後の職業人人生を送っていきたいと考えています。

